#8 Last forever
むかしむかし、あるところに、シンデレラになることを夢見る幼稚園生がいました。
ただ水色のドレスが着たかっただけかな?
ちゃんと覚えていないけど。
でも、七夕の短冊に「シンデレラになれますように」って書いたのはしっかり覚えてるんだ。
だから、光くんがシンデレラガールを歌ってくれた時、『シンデレラにできたかな?』って言ってくれた時、「夢が叶った…」って思ったよ。「王子様だ…」って思ったよ。
だけど違ったみたい。いや、違わないけど。
光くんは本当は魔法使いだったんだね。
そうだった、はじめにシンデレラにしてくれるのは魔法使いだった。ガラスの靴をはじめて履かせてくれたのも魔法使いだった。魔法でドレスを着せてくれて、踏み出す勇気をくれるのも魔法使いだった。『君が笑えるように』って魔法をかけてくれるのが光くんだった。
私の王子様は魔法使いで、
光くんは魔法使いでした。
「なんで私は魔法が使えないんだろう。」って思ったよ。光くんがいつもしてくれるように、辛いことが全部なくなっちゃう魔法を使いたい。
シンデレラを夢見ていた私は、その夢を叶えた後、魔法使いを夢見るようになりました。
光くん、私は光くんの魔法使いにはなれないけど、他の誰かの魔法使いにはなれるかもしれない。だから今は、頑張るね。光くんみたいに、『君が笑えるように』魔法をかけられる人になりたい。
No matter how your heart is grieving,if you keep on believing,the dream that you wish will come true.
たとえ辛い時も、信じていれば夢は叶うの。
ってシンデレラは言っていたし、
If you’d lost all your faith,I couldn’t be here.And here I am.
夢を信じない人の所へ、私は来ないわ。でも来たでしょ。
ってフェアリーゴッドマザーは言ってた。
だからきっとまた会えるね。
『信じることが一番のお薬』だもの。
光くん、『解けない魔法』をかけてくれてありがとう。今度は私の番。「大丈夫」ってたくさん唱えるからね。ひとりじゃないよ。おまじない。
大好きな光くんが、良い夢を見られますように。